医療事務の面接の日


医療事務の学校から就職斡旋の電話があって数日後。
気合を入れて書いた履歴書と清潔感をポイントに決めた髪形と服装で、医療事務の資格と自信を持って、整形外科医院へ面接に行きました。
緊張でドキドキだったのを覚えています。
整形外科医院の応接室に通され、しばらく待つと・・・。
医院長とその奥様が入ってきて面接が始まりました。
奥様は病院の事務もしていて、事務長でもありました。
開業医さんの場合、医院長の奥様が昔は看護師や薬剤師、医療事務をしていて、今は経理事務長をしていると言う事が多いですね。
医院長は私に『事務ばかりが出来ても困る。相手は患者さんだから人と接することも大切に出来る人じゃないと・・・。』と話をしてくれました。
確かに・・・。医療事務の面接は初めてでしたし、医療事務は事務職と思っていましたから、この言葉に『はっ!』とさせられました。
そんな当たり前なこと考えもしなかった・・・。
医療事務は請求事務などの本当に事務仕事だけの働き方もあるけれど、開業医さんの受付事務はサービス業にも似ています。
病院の受付事務はいわば病院の顔!応対が悪かったり、愛想がなかったりすると口コミでどんどん病院の評判が悪くなっていくそうで、私は初めてそういうことを知ったのです。
医療事務の資格を取って就職活動もしていないうちに就職斡旋で面接まで進んできた私は、そこで初めて『医療事務の仕事って大変かも・・・。』と自信喪失したのです。
でも、やっぱり辞めます~。なんて言って帰るわけにもいかない!!
どうしたって就職して稼がなければならないんですもの!!
失業して1年経って、自信がないからこちらからやっぱり辞めますなんて言えない!!やってみて無理だったらその時考えればいいさ~。と思い直し、やる気満々のオーラを出して、面接を乗り切ったのです。
私のほかにも何人か面接をしたと聞きましたから、採用の連絡が来るまでは本当にドキドキで、家の電話が鳴るたびにソワソワしていました。
そして、また私に医療事務の学校から電話がかかってくるのでした・・・。