医療事務だって怒ります!

医療事務は病院の顔!と言われるくらい、医療事務の受け答えで患者さんの病院へ対する印象はかなり違ってきます。
実際、私が患者として病院にかかった時、医療事務の態度が悪いと『感じ悪~。もう、絶対来ない!!』と思ったりしますから、
医療事務は病院の顔と言う話も間違いではないと思います。
そんな風に言われているものだから、必要以上にニコニコ、いつも明るい印象で・・・。と頑張るわけです。
そんなニコニコ明るい医療事務だって怒ることはあります。
いや、怒る事は多いと思います。
患者さんと医院長との間に入って板ばさみ。
患者さんと看護師さんの間に入って板ばさみ。その度に何で私たちが・・・。と怒りたくもなるのです。
とにかく間に入って業務が円滑にいくようにするのも医療事務のお仕事です。
時には交通事故で整形外科にかかっている患者さんもいますから、
その場合は保険会社に対して、怒ってしまうときもあります。
交通事故の場合、自動車保険を使って通院する時は患者さんからは治療費をもらわず、保険会社から治療が終わった時に何か月分もの治療費が支払われる。
私が勤めていた整形外科の医院長は一ヶ月ごとの入金を希望していたので、なかなか保険会社とのやり取りが難しい。
事故仕立てで、保険を使うかどうかはっきりしていない場合、『保留にしてくださいと』と保険会社は言いますが、医院長はこの保留も嫌いで、『うちの病院では保留は無いと言ってくれ。』と保険会社と電話で話をする医療事務の私たちに言っていました。
つまり、保険を使って請求金額を必ず保険会社が支払うと約束するか、保険を使わないなら自費で患者さんから頂きますよ!と言うどちらかはっきりしてください!!と医院長は言いたいわけです。
交通事故は健康保険を使って診療や治療など受けることは出来ませんから、患者さんが支払うとしても3割ではなく、全額自費でと言うことになるのです。
これを聞いた患者さんは交通事故で被害にあっているのに、病院代まで自費で払えなんて許せない!と怒り、保険会社に今すぐ保険を使えるようにしてください!とお願いするわけです。
そうすると、保険会社もとりあえず事実がはっきりして、事故の加害者被害者のどちらにどれだけの責任があるか・・・。という話がはっきりするまでは保険は使えない!となるのです。保留が嫌いな医院長は保留はない、どちらかはっきりしてくれ!と言うわけですから、その三者の間に立たされた私たち医療事務員にしわ寄せがやってくるのです。医療事務の資格を取った頃はこんなことで悩んだり怒ったりするなんて思ってもみませんでしたよ!
保険会社との電話を切った後は『もぉ~!!(怒)』と言うしかありませんでしたが、そんな時でも患者さんにはニコニコ笑顔で対応するしかないのです。

医療事務の悩み

医療事務として整形外科で働いていましたが、就職して初めは慣れない事ばかり。
自信満々で医療事務の資格を取り就職までもとんとん拍子だったので、仕事を始めてからが大変でした。
いろんなことがありながらも、医療事務の仕事に励んでいましたが、ある日この整形外科で長く続けるより、違う病院で医療事務として働いたほうがいいのではないか???と思うことがありました。
医院長は70歳くらいの昔ながらの厳しい医者だったので、
昔は、カルテの出し方が悪い!と言ってカルテが飛んでくることもあったそうです。そんな話を聞いてしまうと怒られまいといつも緊張していました。
そんな医院長には息子さんがいましたが、病院を継ぐ気はないようで、医療とは無関係の仕事をしていました。
普通、開業医さんはお父さんが医者で開業し、それを継いで自分も医者になり、そのまた息子も医者になり・・・。と代々医者の家系で一つの病院を継いで行くケースが多いのですが、私がお世話になった整形外科の医院長は両親は医療関係ではなく、自分で頑張って整形外科を開業し、息子も医療関係の仕事を選ばなかったとなると、医院長一代でこの病院は終わり・・・。
ある日冷静にそのことに気付き、考え込んでしまいました。
私はまだまだ20代。この先ずっと医療事務の仕事を続けるなら、病院も長続きしてもらいたい。でも医院長は70歳くらいでこの先が微妙。
そうなると私は別の病院で医療事務の仕事が出来るなら、病院を変わる事も考えなければ・・・。と思うようになり、先輩医療事務員に聞いてみました。
この整形外科でずっと働く事に不安はないのか?と。
やはり不安はあるようで、産婦人科の求人が出てたから、面接を受けて見ようかな・・・。と話をしていましたよ。
産婦人科は自費で行う検査や検診がほとんどで、点数の取り方が簡単だと聞いていました。
皮膚科や眼科は儲かるから給料もいいはず!と先輩達もいろいろ考えていたようです。
結局私は結婚が決まったので他の病院へ面接に行くこともなく、結婚してからも都合よく働かせていただきました。
そうやって医療事務の資格を持っていて求人さえあればいろんな病院、診療所、調剤薬局・・・。と職場を変えられるのもメリットだと思います。