医療事務と患者さん


医療事務の学校や講座、資格を取るまでの話や、医療事務の働き方や月給の話などなど書いてきましたが、今日は患者さんとのエピソードも書いてみようと思います。
私が医療事務として再就職したのは整形外科です。それも、何十年もずっとそこで開業している。
医院長は70歳くらいで昔ながらの医者といった感じで厳しい人でした。
建物も古くてトイレや壁紙などいろんなところで古さを感じるものでした。
そんな整形外科に患者さんとしてやってくるのは、ご近所のお年寄りの方々がほとんど。
その息子さんや娘さんも患者さん、そのまた子供も患者さんというような、ご近所の方々には馴染みの整形外科でした。
医院長は総合病院に居た頃から腕がよく、当時の患者さんが遠方からも診察に来る事もありました。
患者さんの大半はお年寄りですから、皆さん耳が遠い。視力も悪い。足腰も弱い。必然的に医療事務の私達も声が大きくなります。字が読みにくい方に代わって読んであげたり、代筆したり。歩くのが困難な場合は調剤薬局に代わりに薬を取りに行ったり、抱えてタクシーに乗せてあげたり・・・。看護師の皆さんが忙しい時は患者さんへのフォローも手伝っていました。
時にはおじいちゃん患者さんの下ネタにも苦笑いでお付き合い・・・。
おばあちゃん患者さんの話し相手にもなりました。
こんな事は医療事務の講座では教えてくれないことですが、医療事務として働くには知識よりも大切なことでした。
時には恐い患者さんも来ました。とにかく怒っているのだけれど、どう聞いても八つ当たりだったり。退職はしたけど、保険証がなくなるのは困るので退職者の保険証に代えてくれ!!と病院ではどうしようも出来ないことを怒って言って来る人など。理不尽なことを言われて、しょうがなく平謝りということもありました。
医院長と患者さんの間に挟まれ困ることもしばしば・・・。
医療事務が間に入ることで円滑に行くこともありますから、やりがいのあるお仕事なのでしょうね!
実際患者さんから感謝の言葉を頂くことも度々ありましたしね!
医療事務の面接時に言われた『人と接することも大切に・・・。』と言う医院長の言葉が今でも忘れられずしっかりと記憶にあるのは、実感できる出来事が沢山あったからだと思います。
そうして医療事務の資格をいかして働いていたある日、医療事務の試験に落ちた〇〇さんに近所のスーパーで再会するのでした。